CT検査の限りない創造を目指して

第27回岩手県CT研究会を開催しました

【第27回岩手県CT研究会】
メインテーマ「循環器・抹消血管」
日 時 平成27年1月31日(土)13:30〜17:00
場 所 岩手予防医学協会ギャラリーホール
担当世話人 久保田(予防医学協会)
平成27年1月31日、岩手県予防医学協会 ギャラリーホールにて第27回岩手県CT研究会を開催しました。
盛岡地区での研究会は今会場の開催が初めてでありました。立地的には高速道盛岡南インターチェンジから比較的短いアクセスで利用できる施設です。前日の大雪で集客数に影響が出る事が懸念されましたが、心配を他所に多数の参加を頂きました。
今回のテーマは「循環器大血管・末梢血管」とし、県内5施設より症例検討報告がなされました。
その中で、冠動脈CTAによるASD・冠静脈還流異常の評価への応用。大動脈解離症例における心電図同期撮影の重要性。
そして、TBT法による冠動脈CTAの利点と実際の撮影の流れ。また自施設におけるCTAの現状として、透析患者を中心に、さらに16列下肢CTAでの対応等、各施設でのCTAの取り組みを紹介頂きました。また、今回からの試みとして『リフレッシャーズ』を企画しました。
岩手医大の千葉工弥講師からは、初回という事でまず、個人個人がCTに対してどう向き合うか?についてのアドバイス的な内容で話が進められました。その中で、@情報収集をする。A人のマネをする。B私個人のオススメ とした3つの提案を具体的な例をあげて示し、CTに携わる若い方が上達への一歩を踏み出すうえでのアプローチ法を示した内容でした。今後もリフレッシャーズを継続する上でアンケート協力をお願いし、どの様な内容で進めるか参考とすることにしています。
 技術講演では、下肢サブトラクションのテクニックという内容で岩手医大の佐々木忠司講師より解説頂きました。
造影タイミングを外さない為の工夫や逐次近似応用再構成法を用いた低管電圧の利用と小焦点撮影の利点などあげられました。画像処理方法については治療に役立つ画像を提供することがポイントとなり、さらに病態に応じて撮影するため、撮影前の事前の情報収集と造影理論を把握して装置にあった撮影条件の選択が必要であるとして結びました。
 特別講演の田中良一先生には、大血管の画像診断を中心に教育的な内容で解説を頂きました。翌週のX線CT認定試験を控えた方には非常に参考になったご講演でした。講演の冒頭では、画像診断を料理に例えられ、検査にあたる上での心構えを説かれました。一言で云えば、『料理は相手を診断せよ』「自分の料理を他人に無理強いしてはいけない。」提供する画像を自分の思い込みで押し付けてはいけない。
これは情報を提供する相手が理解できなければいけない。という事につながり、「材料が悪ければどんな腕の良い料理人でもどうしようもすることが出来ない。」これは、撮影や処理が悪ければ正確な診断ができない。という事につながります。まずは、本来あるべき所見が見えなければいけない。という事で大変貴重なお話を頂きました。
お陰様で大変充実した研究会になり、関係者の皆様方へ厚く御礼申し上げます。

【プログラム】
 

総合司会の太田世話人                       研究会の様子

技術講演講師の佐々木忠司先生                基調講演座長の村中代表世話人

特別講演講師の田中良一先生                  担当世話人の久保田世話人
 
                 

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